GPCRの系統関係

GPCRはG蛋白質を介して細胞外からの刺激を細胞内に伝える蛋白質ファミリーの総称である。大きくFamily A, B, Cの3つに分類されている。GPCRはG蛋白質を活性化する以外にも7回膜貫通ドメインを持つ等、構造も似ていることから一つの蛋白質ファミリーと考えられているが、Family A, Family B, Family C 間のGPCRにはアミノ酸の相同性が見られない。ロドプシンが属するFamily Aはrhodopsin-likeとも呼ばれる。

ヒトゲノムにはおよそ25000の遺伝子があるが、このうち約1000種類はGPCRであると考えられている。また、種々の動物から10000種以上のGPCRがクローニングされている。ロドプシンはファミリーAのGPCRで、最もはやく3次元立体構造が決定されるなど、GPCRの「トップランナー」としての研究が進められてる。七田研ではロドプシンで得られた知見を基に他のGPCRの機能解析を進め、GPCRの機能発現の一般性と多様性について研究している。

G蛋白質と共役するオプシンはシグナルのタイプによって大きく2分される。すなわちcyclic nucleotideを用いるオプシン類とPDEを駆動するオプシン類に分類される。これらの他にG蛋白質と共役しない、レチナールの異性化酵素として機能するフォトイソメラーゼ類が存在する。

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